2月26日は、カズこと三浦知良の54歳の誕生日だ。
プロ生活36年目(!)を迎えている。93年のJリーグ開幕当時からプレーするただひとりの選手であり、日本サッカー界の成長エンジンとなってきたカズは、数えきれないほどのタイトルを獲得し、人々の記憶に残るゴールシーンを生み出してきた。
後半途中からの出場で「被災地へ捧げる一撃」
東日本大震災から10年の節目となる今年は、11年3月29日の復興支援チャリティーマッチが思い出される。JリーグTEAM AS ONEの一員として日本代表と対戦したカズは、後半途中からの出場でゴールを決めたのだった。
被災地へ捧げる一撃である。
「年齢的なことはあまり言いたくないんですけど、どこへ行ってもやっぱり44歳と言われます。そんななかでも、サッカーで諦めたことはないし、挑戦し続けたいといまも思っています。そういう気持ちでグラウンドに立って、被災地で苦しんでいる人たちへゴールという形で届けられたらいいなというのがあったので、決められたのはホントに良かったですね」
得点後はカズ・ダンスを披露した。
「ちょっと迷いましたけどね。暗くなってはいけないなと思いましたし、微力ながら日本中を明るくできたらいいなあと思っていたので、やらせてもらいました」
ゴールを期待される場面で、きっちりとネットを揺らす。しかも、舞台が大きくなるほど勝負強さを発揮する。ストライカーとしてもエンタテイナーとしても、稀有な存在なのは間違いない。
標なき道を、たった一人で進み続ける
ファン・サポーターの胸を熱くさせ、魂を揺さぶるほどの興奮と感動を作り上げてきたカズには、もうひとつ重要な側面がある。彼こそは真のプロフェッショナルなのだ。
サッカーに対してどこまでもストイックで、恐ろしいほどに自己管理を徹底しているのは、彼の努力を目の当たりにしなくても容易に想像がつく。そうでなければ、54歳までプレーできるはずがない。
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