【田尾安志 タイムリーＣｈｅｃｋ！】
フリー打撃で白球の行方を見つめる佐藤輝。大野雄と乾坤一擲の勝負に挑む（撮影・宮沢宗士郎）【拡大】
注目の佐藤輝がいよいよプロの超一流投手、大野雄と対戦する。楽しみは尽きない。
まず、大野雄の心理から想像したい。経験上、大物ルーキーと相対するとき、一流になればなるほど、試すという気持ちよりは「すごい」と思わせたくなるもの。内角をドンドン攻めてくるのではないか。
これに対して、佐藤輝がどんなスイングを披露するか。映像を通してが大半だが、佐藤輝の実戦の打席はすべて見てきている。右腕でも左腕でも、初球から最後まで、自分のスイング、フルスイングをしていた。これは、できそうで簡単にはできない。並の打者は追い込まれると、結果を求めて合わせるようなスイングになるが、そんな気配すらない。
大野雄の球は、これまで対戦したどの投手よりもプロのすごさを感じるだろう。でも、最後までフルスイングを貫いてほしい。そう指示しなくても、今の佐藤輝なら実行するだろうが。三振でも本塁打でも、結果は何でもいい。大野雄に自分のスイングを貫けたら、今後のプロのトップクラスとの対戦も、そう心配はいらない。（本紙専属評論家）
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