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Saturday, February 19, 2022

フィギュア【速報】ペア 三浦・木原組は7位 日本勢過去最高|NHKスポーツ - NHK NEWS WEB

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フィギュア【詳細】ペア 三浦・木原組は7位 日本勢過去最高

北京オリンピック、フィギュアスケートのペアで三浦璃来選手と木原龍一選手のペアは自己ベストを更新する合計211.89をマークし、この種目で日本勢として過去最高の順位となる7位に入賞しました。

フィギュアスケートのペアは19日、後半のフリーが行われ、前半のショートプログラムの上位16組が出場しました。

ショートプログラムで8位だった三浦選手と木原選手の“りくりゅう”ペアは、2人がそれぞれ跳ぶジャンプで回転不足と判定されましたが、木原選手が三浦選手を投げる3回転ルッツと3回転ループの「スロージャンプ」をいずれも流れるような着氷で成功させ高い出来栄え点を引き出しました。

コンビネーションスピンやリフトでも最高評価のレベル4を獲得するなど、2人は最後まで息の合った演技を見せ、フリーが自己ベストを更新する141.04で5位、ショートプログラムとの合計でも自己ベストとなる211.89をマークし、この種目で日本勢として過去最高の順位となる7位に入賞しました。これまでの日本勢の最高順位は、1992年アルベールビル大会に出場した井上怜奈さんと小山朋昭さんのペアの14位でした。

金メダルは中国の隋文静選手と韓聡選手のペアで世界最高得点を更新する合計239.88をマークしました。

銀メダルはROC=ロシアオリンピック委員会のエフゲニア・タラソワ選手とウラジーミル・モロゾフ選手のペアで合計239.25で金メダルのペアとは0.63のわずかな差でした。
銅メダルはROCのアナスタシヤ・ミシナ選手とアレクサンドル・ガリアモフ選手のペアで合計237.71でした。


【三浦・木原組の演技】

三浦選手と木原選手の“りくりゅう”ペアは、今大会で自己ベストを更新した団体のフリーと同じ構成で臨みました。

冒頭で得意とする「ツイストリフト」を決め、ジャンプでは2人がそれぞれ跳ぶ3回転・2回転・2回転の3連続ジャンプとトリプルサルコーでいずれも回転不足と判定されましたが、2人でそろえて着氷しました。

また、木原選手が三浦選手を投げる「スロージャンプ」は、3回転ルッツと3回転ループの2か所あり、いずれも三浦選手が流れるような着氷を見せ加点を引き出しました。4つのうち3つのリフトとコンビネーションスピンは最高評価のレベル4を獲得しました。

2人は演技が進むにつれ、笑顔が増えて息の合った滑りを見せ、技術点は69.95、表現力などを評価する演技構成点は71.09で5項目のうち1項目で高得点の9点台をマークしました。

この結果、フリーの得点が141.04、ショートプログラムとの合計211.89といずれも自己ベストを更新する会心の演技でフリーの得点では全体の5位に入りました。演技のあと、木原選手は号泣しながら三浦選手と抱き合ってお互いをたたえ、さらに三浦選手は得点が発表されると満面の笑顔で飛び跳ねて喜んでいました。

20歳の三浦選手と29歳の木原選手。オリンピック3大会目で手にした結果に演技直後、涙があふれた木原選手は「この8年間、いろいろなことがあったが応援してくれた方の期待にようやく応えられた」と話しました。

20歳のとき、シングルからペアに転向した木原選手にとって、これまでの道のりは平たんなものではありませんでした。ソチとピョンチャンの2大会に出場したものの、いずれも後半のフリーに進むことができませんでした。

さらに2019年1月には練習中に脳しんとうを起こして長期間競技から離れるなど「引退」の二文字が頭をよぎる時期を過ごしました。
状況が一変したのがその年の夏ごろ、9歳年下の三浦選手との出会いでした。

ペアを象徴する大技男性が女性を空中に投げて回転させる「ツイストリフト」を初めて行ったとき、衝撃が走りました。

「いままでと違うと確信してまだいけると思った」

木原選手は三浦選手とペアを組み現役続行を決意しました。
一方、三浦選手はレベルアップを目指して木原選手とともにオリンピック出場を目指すと決めたものの、当初は年上の木原選手に遠慮してしまうことも多かったといいます。
そんな2人の転機となったのが新型コロナの世界的な感染拡大でした。
拠点のカナダから1年以上、帰国できず、2人で支え合いながら生活をともにしたことが競技にも好影響を与えました。

今では年下の三浦選手が自分から冗談を言うなど笑顔がたえません。

「氷の上では木原選手のアドバイスをしっかり聞きますが、日常では右から左へと流しています」

経験と技術がある木原選手に三浦選手が食らいつく形でペアとして成長し、今シーズンのグランプリシリーズで日本選手どうしのペアとして初めて表彰台に上がることができました。
そして、オリンピックの舞台でも日本のペアとして過去最高の成績を残しました。

しかし、演技が終わった直後、すぐに個人戦でのミスを振り返り次の試合に向けて話をしたという2人。

”この借りはすぐに返す”

オリンピック7位という結果にも満足していませんでした。


【演技後の談話】

三浦選手
「始まる前にミスを気にせずに楽しんで滑ることを心がけていた。チームジャパンみんなが応援してくれて、自然に笑顔になって、本当にすごく楽しかった。オリンピックという大きな舞台でも私たちらしい演技ができたことはすごく誇りに思う」

木原選手
「ショートプログラムのあとに自信をなくしてしまっていて、けさの練習でも2人のタイミングが合わなくてどうなるか、とものすごく不安に思っていた。ノーミスの演技を狙いすぎてしまっていたので、試合前に2人で“初心に返って楽しもう”とか“全ミスでもいいからとりあえず最後まで楽しんで滑りきろう”と話してきょうは楽しむことを心がけた」
ー演技後に流した涙について
「ここに来るまでいろいろなことがあったが、本当に人に恵まれていろんな人に助けてもらった。三浦さんもコーチもチームメイトも応援してくれた人に応えられた涙です」
ーこれからに向けて
「個人戦で悔いが残ってしまったのは“もっともっと頑張れよ”という意味だと思うので、この悔しい思いをした分を今シーズンの残りの1試合で借りを返そうと三浦選手と話した」


【ペア 結果】

1位 隋文青/韓聡(中国)
 得点239.88(フリー155.47/SP84.41)
2位 エフゲニア・タラソワ/ウラジミール・モロゾフ(ROC)
 得点239.25(フリー155.00/SP84.25)
3位 アナスタシア・ミシナ/アレクサンドル・ガリアモフ(ROC)
 得点237.71(フリー154.95/SP82.76)
4位 アレクサンドラ・ボイコワ/ドミトリー・コズロフシキー(ROC)
 得点220.50(フリー141.91/SP78.59)
5位 ホウ程/金揚(中国)
 得点214.84(フリー138.74/SP76.10)
6位 アレクサ・クニエリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ)
 得点212.68(フリー138.45/SP74.23)
7位 三浦璃来/木原龍一(日本)
 得点211.89(フリー141.04/SP70.85)
8位 アシュリー・ケイン グリブル/ティモシー・ルデュク(アメリカ)
 得点198.05(フリー123.92/SP74.13)
9位 カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラワ(ジョージア)
 得点192.44(フリー126.33/SP66.11)
10位 カーステン・ムーア タワーズ/マイケル・マリナロ(カナダ)
 得点181.37(フリー118.86/SP62.51)
11位 ラウラ・バルケロ/マルコ・ザンドロン(スペイン)
 得点181.36(フリー118.02/SP63.34)
12位 バネッサ・ジェイムス/エリック・ラドフォード(カナダ)
 得点180.99(フリー117.96/SP63.03)
13位 ニコル・デラ モニカ/マッテオ・グアリゼ(イタリア)
 得点179.87(フリー116.29 /SP63.58)
14位 レベッカ・ギラルディ/フィリッポ・アンブロジーニ(イタリア)
 得点165.43(フリー109.60/SP55.83)
15位 ヘイリー・コプス/エフゲニー・クラスノポルスキー(イスラエル)
 得点153.82(フリー97.83/SP55.99)
16位 ミネルバ ファビエンヌ・ハーズ/ノーラン・ジーゲルト(ドイツ)
 得点149.69(フリー87.32/SP62.37)

※(SPは前半のショートプログラム)


【滑走順】

(時間は日本時間)
《第1グループ》
1 レベッカ・ギラルディ/フィリッポ・アンブロジーニ(イタリア)
 SP55.83
2 ヘイリー・コプス/エフゲニー・クラスノポルスキー(イスラエル)
 SP55.99
3 ミネルバ ファビエンヌ・ハーズ/ノーラン・ジーゲルト(ドイツ)
 SP62.37
4 カーステン・ムーア タワーズ/マイケル・マリナロ(カナダ)
 SP62.51

《第2グループ》
5 バネッサ・ジェイムス/エリック・ラドフォード(カナダ)
 SP63.03
6 ラウラ・バルケロ/マルコ・ザンドロン(スペイン)
 SP63.34
7 ニコル・デラ モニカ/マッテオ・グアリゼ(イタリア)
 SP63.58
8 カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラワ(ジョージア)
 SP66.11

《第3グループ》
9 三浦璃来/木原龍一(日本)
 SP70.85
10 アシュリー・ケイン グリブル/ティモシー・ルデュク(アメリカ)
 SP74.13
11 アレクサ・クニエリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ)
 SP74.23
12 ホウ程/金揚(中国)
 SP76.10

《第4グループ》22:21~
13 アレクサンドラ・ボイコワ/ドミトリー・コズロフシキー(ROC)
 SP78.59
14 アナスタシア・ミシナ/アレクサンドル・ガリアモフ(ROC)
 SP82.76
15 エフゲニア・タラソワ/ウラジミール・モロゾフ(ROC)
 SP84.25
16 隋文青/韓聡(中国)
 SP84.41


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