セ・リーグ ヤクルト10―0中日 （ 2022年6月23日 バンテリンD ）
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ヤクルト・村上宗隆内野手（22）が23日の中日戦で、初回の22号満塁弾を含む2本塁打で4安打6打点。今季68試合目で4本目のグランドスラムを記録し、同一年でのプロ野球記録にあと1と迫った。DeNAに敗れた2位・巨人とは10ゲーム差に。6月までに2位に10差とした過去5チームは全てリーグ優勝を果たしており、3冠王も視野に入れる4番が球団29年ぶりのリーグ連覇へ独走態勢を加速させた。
「村上＋満塁」は最高の組み合わせだ。「平常心で打席に入れている。ある意味開き直っていい打席を送れている」と語るフルベースで、また打った。
初回無死満塁。フルカウントから岡野のフォークに体勢を崩されながら右手一本でバットに乗せた。「外野フライでも、という気持ちでした。芯に当たっていい角度で上がってくれた」。右翼席最前列に着弾する22号グランドスラム。悠然とベースを一周した。
満塁弾は今季既に4本目。日本記録のシーズン5本に王手をかけた。うち3本はフルカウントから。「何とか前に飛ばそう」と食らいつく意識で、今季の満塁成績は驚異の9打数6安打20打点だ。とにかく満塁に強い。
練習も「フル」が信条だ。「自分が全力で振ることができるところまでやる」。ただ、型が崩れるほど疲れるまではやらない。打撃フォームがぶれては意味がないからだ。杉村打撃コーチは「小さなことに全く手を抜かない。準備段階でも全力。こういう選手はあまりいない」と舌を巻く。ティー打撃から高い集中力でスイングして試合に臨んでいる。
単打と二塁打を放って迎えた8回には、右中間席へ23号2ラン。三塁打でサイクル安打の打席で「サイクル超え」のアーチをかけ、2年ぶりの4安打で自己最多タイ6打点だ。リーグ2位の打率は・314まで上げ、23本塁打、62打点はトップを独走。3冠王も現実味を帯びてきた。
ラミレスの持つ球団記録で歴代6位の4番331試合連続出場を果たした試合で大暴れし、11カード連続勝ち越しに導いた。「まだまだ。これからもっと試合に出たい」。頼もしさを増して打線の中心に立ち続ける。（青森 正宣）
≪史上初2カ月連続複数満塁弾≫村上（ヤ）が初回に6月11日ソフトバンク戦以来今季4本目、通算7本目の満塁本塁打。シーズン4本以上の満塁本塁打は50年西沢道夫（中）の5本を筆頭に8人目で9度目。村上は5月にも満塁弾を2本記録しており、2カ月連続で複数満塁弾は史上初となった。通算7本はヤクルトでは池山隆寛10本、山田哲人9本に次ぎラミレス、畠山和洋に並ぶ3位タイだ。また、セの4番打者の初回満塁本塁打は5月20日中日戦のマクブルーム（広）以来11人目、13度目。村上は昨年9月に次ぐ2度目でセでは88、92年の原辰徳（巨）以来2人目だ。
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