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思い入れのある作品を手に卒業への思いを語る甲斐さん（左）と南條さん＝県立信楽高校で |
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県内で唯一、全国募集を実施している甲賀市の県立信楽高校でも一日、卒業式があり、県外から「アート留学」していたセラミック系列の男子生徒二人が、思い出の詰まった学びやを後にした。
二人は、大阪府池田市の甲斐涼大（りょうた）さんと兵庫県尼崎市の南條立樹（たつき）さん。親元を離れ、学校近くの宿舎から通学した。ともに陶芸を中心に学び、甲斐さんは好きなポケモンのキャラクターを組み合わせて作ったたぬき、南條さんは小さいころから習っていたピアノをモチーフに、ト音記号などを描いた傘立てが思い入れのある作品という。
二人とも「家が恋しくなる時もあったが、信楽の人々が支えてくださったおかげで三年間を楽しく過ごせた」と感謝。甲斐さんは帰郷して就職し、身に付けた技術を生かして液晶ガラスの製造に携わる。「今は信楽を離れるのが寂しくて、夜も寝付けないほど」。南條さんは奈良芸術短大に進学して引き続き陶芸を学ぶ。「また信楽に戻ってやきものを究めたい」と願う。
卒業生は全員で五十七人。式には在校生や保護者、来賓も出席し、規模も縮小しなかった。奥村久幸校長は「もともと小規模な高校。出席者を減らせば寂しくなってしまう」と、意図を話した。
信楽焼の産地に立地する同校は、総合学科にセラミック、デザイン、普通の三系列がある。アート留学は二〇一四年度入学から募集を始め、二人は四期生。入学者はこのところ一、二人と低迷していたが、東京と大阪での出張説明会が奏功し、四月には定員いっぱいの五人が入学する。
（築山栄太郎）
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March 02, 2020 at 03:09AM
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思い出作品携え新たな道へ 信楽高の「アート留学生」 - 中日新聞
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