ソフトバンク周東佑京内野手(24)が初回無死で二盗を決め、12試合連続盗塁成功で、福本(阪急)の持つプロ野球記録を49年ぶりに更新した。

チームは9回に逆転サヨナラで4連勝。リーグ優勝後も勢いを緩めることなく、2位ロッテに今季初のカード3連勝を決めた。

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速攻で決めた。初回無死。内野安打で出塁すると、続く中村晃の2球目でスタート。あっさり二盗を成功させた。「達成できると思っていなかったのでフワフワしています。早いうちに走って、楽になりたいなと思っていました」。1死から柳田の右前打で先制の生還。今季48個目。プロ野球新記録12試合連続の盗塁は、得点につながる理想的なものになった。

約1カ月前に、大記録を予感させるような、目を疑う光景があった。9月23日オリックス戦。遊撃守備に就いていた周東が二塁ベース右へのゴロをさばいた。一塁への送球がそれて、記録は内野安打。その一塁手がこぼしたボールに追いついたのがなんと、他でもない周東だった。49年ぶりの新記録に負けないくらい珍しい「いだてん」ならではの“スーパープレー”だった。

盗塁王を争っていた日本ハム西川の言葉が意識を変えた。先発定着する直前、9月の札幌での対戦時に「どうやって塁に出るかを考えろ」と助言された。四球でも内野安打でも、併殺崩れでもいい。一塁に出れば走ってチャンスメークできる。「日本新」の勲章は先発出場で、自ら塁に出てつかんだものだ。

昨年23試合だった先発出場は今季すでに72試合目。試合に出続けてこそ感じたものもある。「50でもしんどいなと思う。やらないと、シーズン60個の難しさもわからなかった」。勢いだけで終わらせずに、走り続けていくことが大事。周東自身が誰よりも感じている。「変わらずに塁に出て、チームの勝利に貢献したい。明日も走りたいですね」。その足で、新たな歴史をつくっていく。【山本大地】