11月20日にAMD「Radeon RX 6800/6800 XT」が、12月8日には「Radeon RX 6900 XT」が発売された。7nmの第2世代アーキテクチャー「RDNA 2(Big Navi)」を採用した「Radeon RX 6000」シリーズのビデオカードで、新たな演算ユニットやAMD infinity Cache、最大16GBのGDDR6メモリーなど、ゲーミングパフォーマンスを大幅に向上させる機能を備えている。
RDNA搭載のRadeon RX 5700 XTと比較して、一部のゲームタイトルで約2倍以上のパフォーマンスを発揮するという。また、「DirectX 12 Ultimate」にも対応し、リアルレイトレーシングを実現する「DirectX Raytracing」や「Variable Rate Shading」「Mesh Shader」「Sampler Feedback」が利用可能。高リフレッシュレート、4K解像度でのゲームプレイも視野に入るほどの性能を誇る。
そのほか、NVMe接続のストレージと組み合わせることでゲームのロード時間を大幅に短縮できる「DirectStorage」API、ワンクリックでオーバークロックができる「Rage Mode」、Ryzen 5000シリーズとの組み合わせでGPUメモリーの力を最大限活用できる「Smart Access Memory(SAM)」といった機能も特徴だ。
NVIDIA「GeForce RTX 3000」シリーズの対抗馬として、2020年のPC業界に君臨したRadeon RX 6000シリーズ。ゲーマーも納得する高性能っぷりはさることながら、コストパフォーマンスの高さも心揺らぐポイントといえる。次世代のPCゲーム体験を実現させたいPCゲーマーの頭を悩ませることだろう。
そんなRadeon RX 6000シリーズの魅力とはいったい何なのかが気になるところ。そこで、自作PCが大好きすぎて困っちゃう集団の「ジサトラ」メンバーに声をかけ、Radeon RX 6000シリーズをテーマにした座談会を開催。Radeon RX 6000シリーズのあれやこれやを思う存分に語ってもらった。
注目のRadeon RX 6000シリーズにジサトラ大興奮
――今年はRadeon RX 6000シリーズ3機種が登場しましたが、すごい熱狂ぶりですね。久々に強いRadeonが帰ってきたなと。
【ハッチ】先代の「RDNA」アーキテクチャーより2倍近く向上した「RDNA 2」アーキテクチャーの実力もすごいけど、最大で十数万円台というコストパフォーマンスも懐に優しくていい。4Kでのゲームプレイとか、最高品質のリアルレイトレーシング体験を想定したハイエンドゲーミングPCを、お手頃な価格で組めるのがうれしいポイントかな。ただ、人気が高すぎてなかなか入手しにくい状況なんだよね……(苦笑)
【イッペイ】Radeon RX 6000シリーズは、7nmプロセスで高クロック動作、16GBのGDDR6メモリー搭載と、GeForce RTX 3000シリーズと真っ向勝負ができるパワフルなGPUだよね。GeForce RTX 3000シリーズと比べるとコスパの高さもそうだけど、Rage ModeとSAMの両方を活用すれば、多くのゲームで最大約13%性能が向上するみたいだから、AMD環境でがっつりゲームを楽しみたい人はRyzen 5000シリーズ、Radeon RX 6000シリーズを選んでもよさそう。
【カクッチ】最上位のRadeon RX 6900 XTは、同じく最上位のGeForce RTX 3090とほぼ互角らしいし、値段も10万円台と考えるとRadeon RX 6900 XTのほうがお得感があるよね。AMDとNVIDIA、どちらを選ぼうか真剣に悩んじゃう。自作レシピを更新しないと(笑)
【つばさ】そうですよね~。最近発売された「サイバーパンク2077」を4Kディスプレーで、かつ最高画質でプレイしたいなって思ってまして。4Kであの世界を歩いたり、キアヌ・リーブスをじっくり拝んでみたいんですよ(笑)
【アキラ】すげぇわかる! 確か「アサシン クリード ヴァルハラ」をRyzen 9 5900X+Radeon RX 6800 XTでプレイした場合、フルHD解像度は平均120fps以上、WQHD解像度は平均100fps以上、4K解像度は60fpsを超えたという話を聞いたよ。そう考えると、AMD環境でサイバーパンク2077を最高画質でプレイするのも悪くないかな。
【キタムラ】ゲームもそうだけど、動画編集や配信にももってこいかもしれない。クリエイティブ用途でRadeon RX 6000シリーズを選ぶユーザーも少なくないだろうし。
【イッペイ】確かに。Twitterを使うためにRadeonを選んでもいいですよね。
【つばさ】いやいや、いくらなんでもそれは……(笑)
【一同】爆笑
ASRock「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」に興味津々
――(わざとっぽく)あ、こんなところにASRockの「Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OC」が!(と、箱からビデオカードを取り出す)
【アキラ】ずいぶんとわざっとぽいリアクションだなぁ、狙ってただろ(笑)
――いえいえ、偶然ですよ偶然(笑)。せっかくだからジサトラの皆さんから意見を聞きたいなと。
【イッペイ】トリプルファンとTaichi 3Xクーリングシステムが搭載されてるんだよね。冷却性と静音性に優れてるから、集中してゲームに没頭できそう。で、ゲームクロックが2110MHz、ブーストクロックが2360MHzとオーバークロック仕様のモデルなのか。ふむふむ。これは興味深いな。
【カクッチ】ユーティリティツールの「ASRock TWEAK」を使えば、動作クロックやファン回転速度を調整できるのか。GPUの使用状況によって温度を調整できるから、これは便利だよね。
【キタムラ】あと、セミファンレス機能の「0dBサイレントクーリング」もいいよね。GPUコアの負荷が低いアイドル状態時にファンが停止するのはありがたい。
【アキラ】ASRockのTaichiといえばマザーボードのイメージが強いけど、「Radeon RX 5700 XT Taichi X 8G OC+」で初めてビデオカードを出したんですよね。今後はTaichiのビデオカードにも注目しないと。
【つばさ】メタリックのデザインもカッコいいですよね。中央にある冷却ファンってRGBが搭載されてるのかな。
【ハッチ】中央にある冷却ファンとバックプレートには、アドレサブルRGB LEDが装備されてるはずだよ。ほかにも、RGB LEDを搭載したCPUクーラーやケースファンのLEDコントロールができる「Polychrome RGB Sync」にも対応してるね。Polychrome RGB Syncに対応したASRockのマザーボードと相性がよいかもしれない。
【つばさ】おお、RGB LEDを自由にコントロールできるのはいいですよね。ASRock一色でカラフルなライティングを楽しんでみたいですね。
【カクッチ】Radeon RX 6000シリーズのパワーを最大限発揮させたいなら、X570、B550のマザーボードがいいんじゃない。そういえば、前の座談会で「AMD B550」搭載マザーボードのおススメモデルを紹介したよね。
【アキラ】そうですね。確か、PCに高負荷をかける使い方をするなら「B550 PG Velocita」、ゲームはするけどオーバークロックはしない人は「B550 Steel Legend」、親や友人に「PCのことはよくわからないからどれか選んで」って言われたら「B550 Pro4」って勧めてましたね。
【ハッチ】Radeon RX 6000シリーズのSAMを使ってゲーミングパフォーマンスを上げたいと考えてる人は、Ryzen 5000シリーズと、B550/X570搭載マザーボードでPCを組むといいかもしれませんね。冷却性にも静音性にも優れたRadeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCは10万円台なので、これは買いかもしれませんよ。あぁ、ほしいなぁ……。
【イッペイ】よし、Radeon RX 6800 XT Taichi X 16G OCがあることだし、いっちょ自作してベンチ測ってみますか!
【一同】えー?!
――あ、すみません。そろそろ終電が……。それは次の機会ということで(笑)
【イッペイ】ちきしょー!(怒)
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