スポーツ施設や道の駅…屋外満喫 岡山県内 観光地は静かな一日 - 山陽新聞

岡山県総合グラウンドのテニスコート。午前中から予約客が次々に訪れ、汗を流した

真庭市の道の駅「風の家」で野菜を買い求める人たち

緊急事態宣言が解除されたものの、人出が少ない倉敷市美観地区

　新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言が解除され、初の日曜を迎えた岡山県では１７日、屋外のスポーツ施設や県北の道の駅などで多くの人出が見られた。訪れた人たちからは、感染への警戒とともに「外出自粛のストレスを発散した」「久しぶりにリフレッシュできた」との声も。一方、県外客が消えたままの観光地は静かな一日となり、以前の姿に戻るまでにはまだ時間がかかることをうかがわせた。

　岡山市北区いずみ町の県総合グラウンド。１１日に利用を再開したテニスコートはこの日、早朝から夕方まで全１４面が予約でほぼ埋まり、「外出自粛の反動だろう。これほど利用が殺到するのは珍しい」と担当者。

　敷地内では３密（密集、密接、密閉）を避けながらジョギングを楽しむ人や屋外広場で過ごす家族連れらの姿も目立ち、長男（１）を広場の滑り台で遊ばせていた同市の大学職員（３３）は「家族で自由に出掛けられなかったストレスを発散できた」。ただ、「まだ感染リスクはあるので」と３０分ほどで広場を後にした。

　真庭市蒜山上徳山にある道の駅「風の家」の駐車場には、県内ナンバーを中心に多くのマイカーが並んだ。「宣言発令後に２割ほどにまで減った人出が、今日は７割程度。以前に近い雰囲気が戻ってきた」と同駅。レジ前に飛沫（ひまつ）感染防止のビニールを取り付けるなど対策を施す中、ジャージー牛乳やジェラートが売れ、野菜売り場も人気を集めた。家族５人で訪れた大学生（１９）＝倉敷市＝は「世の中が通常に戻りつつあると実感した」と話した。

　一方、真庭市の湯原温泉は約２０ある旅館が休業中で閑散とした様子。露天風呂「砂湯」を１８日から一足先に再開するとし、小河原弘基・湯原観光協会長は「第２波、第３波に注意しながら徐々に通常に戻していきたい」。旅館の大半は６月１日から再開予定という。

　大原美術館（倉敷市中央）などが休館する同市美観地区も人影はまばら。

　美術館隣の老舗喫茶店「エル・グレコ」は客席を仕切るアクリル板を用意するなどし、土日限定で営業する。長沼真智子代表取締役（６８）は「１９日から平日も営業するが、観光客が大幅に減ったままでは厳しい。新たな販売戦略を考えたい」とした。

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May 17, 2020 at 08:30PM
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