昨年のラグビー・ワールドカップ（W杯）日本代表の福岡堅樹（パナソニック）が14日、オンラインで記者会見を開き、7人制での東京五輪出場を断念した理由について「代表引退のタイミングをずらすと、またやりたいことがどんどん出てくることも考えられる。決めたことを貫きたかった。新型コロナウイルスの状況を見て改めて医学の道を志したいと思うようにもなった」と話した。
オンラインで記者会見する福岡（14日）
7人制と15人制の代表は引退し、今後は大学の医学部への進学を目指す。2021年1月に開幕する方向の来季トップリーグ（TL）ではプレーする予定だが、「選手としての引退のタイミングはその時になったら発信したい」と説明した。
本来は今年の五輪に出場した後、来季のTLを最後に引退という道筋を描いていた。しかし、五輪の延期が決定。27歳という若さを考えても代表引退を先延ばしにすることはできたが、昨年の15人制W杯の経験も決断の背景にあったと明かす。
「五輪の延期は割とすんなりと受け入れられた。昨年のW杯で（日本代表が初の8強入りを果たして）日本中がラグビーで盛り上がったこともあり、自分はこういう運命だったのかなと。あまり落胆は感じなかった。代表の合宿に行っていた時間などを勉強やセカンドキャリアへの時間に費やせる。後悔はないと言い切れる」
世界のラグビー界では医師の資格を持つ代表選手も珍しくないが、近年の日本では異例の転身となる。医師となった後の専門分野は未定だが、「アスリートとしてトップでやってきた経験が生かせることをしたい。アスリートの気持ちも分かるので、メンタル面にも寄り添えるような医者になりたい」。両膝の前十字靱帯断裂などの重傷を乗り越え、ラグビー史に残るWTBとなった自身のような選手を送り出したいと語った。（谷口誠）
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June 14, 2020 at 03:22PM
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五輪断念のラグビー福岡 「後悔なく医学の道へ」 - 日本経済新聞
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